「私決めたんだ。だから反対しないで。
もし、お正月に、お父ちゃんが帰ってこなかったら......
帰ってこなかったらね......。
私、東京に働きに行こうと思う。
それが一番いいよ。
お父ちゃんがしてくれたように、私東京で働いて
お金送るよ。
それがいいよ。ううん、そうしたい。
そうするべきだと思うんだ......。」
お父ちゃんは絶対に帰ってくると信じているけれど
でも、もしも.....もしも帰って来なかったら.........
ひとつひとつの言葉を
かみしめながら、
自分自身に言い聞かせるよう
に話すみね子。
みんなの前でその決意を打ち明けたのだから
もう引き返すことはできないよね。
繰り返される台詞や間の取り方に
みね子の揺れる心情が伝わってきて
とっても切ないシーンでした。
「東京に行くごとにしたよ、私。
東京で働くごとにした。
ん? どうした?
えっ? 何? 何なの、あんたら!
私が一緒なの、うれしくないの?」
「いや、それはうれしいけどよ。
今からそんなこど言っても、難しいんじゃねえのか?
いや、だってよ、みね子。
就職の季節はとっくに終わってっと。
もう募集してるとこなんかなかっぺよ。」
「え......?
やだ、私、全然そんなこど考えもしねえで、
みんなに前言しちゃったよ…。
ねぇ、どうしよう…。
どうしよう…。
どうする?」
みね子はついに
胸を張って幼なじみに決意表明をしました。
東京へ行くのはちょっと不安だけれど
時子や三男がいれば心強い。
きっと二人も一緒に東京へ行くことを喜んでくれるだろう...
でも、みね子は東京へ行くということだけに気をとられて
肝心なことを忘れていたのです。
就職の時期はとっくに過ぎていて
もう募集をしている会社はありません。
お父ちゃんのことで少しずつ大人になっていくみね子ですが
やはりどこか抜けています。
東京へ行くのに就職が決まってない。
さぁ、どうしよう.....っていうのはわかりますが
どうする?って言われても
時子も三男も困ってしまいますよね。
父親の失踪、仕送りが途絶えた一家を支えるために
田舎娘が東京へ出稼ぎ......
ともすれば、暗くなりがちなドラマ展開ですが
みね子の天然ボケに救われます。
担任の田神先生のご尽力のおかげで
なんとか就職先が決まったみね子は
3人そろって旅立ちの日を迎えました。
いつもはおかずの取り合いをするのに
今日はみね子にそっとおかずを差し出そうとしている
健気なちよ子と進。
家族で食べる最後の朝食をこれでもかというほど食べまくり
母親のぬくもり、家族とのふれあいを
最後の最後まで味わっていたい三男。
出発のその日まで東京行きに反対していても
最後には行くからには日本一の女優になれと
送り出してくれた時子の母親。
これから旅立とうとしている子供達を見送る
それぞれの家族の大事な瞬間を
丁寧に描いた回でした。
そして走り去るバスを追いかけるちよ子と進のいじらしさに
ただただ涙、涙..........
「おねぇ〜ちゃ〜ん!!」
「ちよ子、頑張ろうね。頑張ろうねっ!
ちよ子、頑張ろうね!」
.....お父さん、みね子は今日、東京へ行きます。
お父さんはそこにいますか?
みね子達3人は
集団就職専用の特別列車に乗って
東京へ向かいます。
この年は実に1万5000人もの子供達が
親元を離れて東京へと働きに行ったそうです。
「おめえ不器用なのによ。
トランジスタラジオの工場って
こまけぇ仕事なんじゃねぇの?
大丈夫なのが?」
「わがってるよ。そう聞いたとぎからできんのかなって。
考えただけで憂鬱になっから、
考えるのやめてたんだ。」
「やめんなよ。考えんの。」
東京への不安を打ち消すように
列車の中で明るく振る舞うみね子は
通路を挟んだ向かい側に一人ぽつんと下を向いて
座っている少女に気付きます。
「かわいいねぇ....それ」
「ほれ」
「あ........死んだおかあちゃんがくれたんだ。」
みね子が自分よりも年下の子に気遣いのできるのは
長女ならではですね。
楽しいお昼どきに
お弁当すら持たせてもらえず
不安を抱えながらうつむいている子を
放っておく気にはなれなかったのでしょう。
みね子達は自分たちの席にその子を呼んで
お弁当を分け与えました。
「えっ? トランジスタ工場!?」
「あれま!一緒だよ、私たちと!」
「えぇぇ〜〜〜!?本当かよぉ?」
みね子達と同じ就職先だと知って
思わず座席から立ち上がってしまった青天目澄子ちゃん。
押しつぶれそうな不安の中で
知り合いが出来たということは
どんなに心強かったことでしょうね。
というわけで
おとうさん、おかあさん、
みね子は東京へ着きました。
さぁ、どんな毎日が
みね子を待っているのでしょうか?
はぁ.....なんとかやっと旅立ち編まで行き着きました。
できるだけドラマと平行して撮影していく予定でしたが
話の見えないままセットを作っていると
ようやくセットやお洋服が出来上がったころには
そのシーンはたいして意味を持っていなかったり
それっきり後に出て来なかったりして
闇雲にたくさん作ってもボツになるだけで
時間の無駄だということがよぐわがりました。
(これまでにみね子の洋服は、少なくとも18着は作りましたが
その内の1/3は撮影には使いませんでした)
みね子、意外に衣裳持ちなんですね。(><)
そのため、どのシーンのどこのエピソードが物語の骨組みになるのか
よく見極めた上で作っていうことに変更したので
多少のタイムラグはご了承ください。
(...って私の場合は多少でなぐて、ありすぎだっぺ?)
<追記>
ドラマを再現するにあたって
一番苦労する点は登場人物の衣裳です。
ドラマの最初の頃、みね子はよく好んで
チェック柄のものを愛用していました。
みね子の洋服に使われている生地と似ているチェック柄で
人形サイズに合う小柄を探すのがひと苦労でした。
単純なギンガムチェックなら、大中小いろいろなサイズがあるのですが
複雑なグラフチェック柄とかオーバーチェック柄とかはなかなか探せません。
ネットで探しまくって、これなら!と思って取り寄せて
実際にお人形に生地を合せてみると
お人形には大柄すぎて全然違ったイメージになってしまい
何枚も無駄にしてしまいました。
困り果てていたところ
デパートの下着売り場で良いものを見つけました。
それは男性用のトランクス。
いろいろな色のチェックの柄があって
しかも小柄!
これを利用しない手はありません。
そうして作ったのが、みね子が列車の中で着ているチェックの
ジャンパースカートです。
他にも、みね子が畑仕事で履いていたピンクのもんぺも
実は男性用トランクスでした。(*≧艸≦)ププッ
もし、お正月に、お父ちゃんが帰ってこなかったら......
帰ってこなかったらね......。
私、東京に働きに行こうと思う。
それが一番いいよ。
お父ちゃんがしてくれたように、私東京で働いて
お金送るよ。
それがいいよ。ううん、そうしたい。
そうするべきだと思うんだ......。」
お父ちゃんは絶対に帰ってくると信じているけれど
でも、もしも.....もしも帰って来なかったら.........
ひとつひとつの言葉を
かみしめながら、
自分自身に言い聞かせるよう
みんなの前でその決意を打ち明けたのだから
もう引き返すことはできないよね。
繰り返される台詞や間の取り方に
みね子の揺れる心情が伝わってきて
とっても切ないシーンでした。
「東京に行くごとにしたよ、私。
東京で働くごとにした。
ん? どうした?
えっ? 何? 何なの、あんたら!
私が一緒なの、うれしくないの?」
「いや、それはうれしいけどよ。
今からそんなこど言っても、難しいんじゃねえのか?
いや、だってよ、みね子。
就職の季節はとっくに終わってっと。
もう募集してるとこなんかなかっぺよ。」
「え......?
やだ、私、全然そんなこど考えもしねえで、
みんなに前言しちゃったよ…。
ねぇ、どうしよう…。
どうしよう…。
どうする?」
みね子はついに
胸を張って幼なじみに決意表明をしました。
東京へ行くのはちょっと不安だけれど
時子や三男がいれば心強い。
きっと二人も一緒に東京へ行くことを喜んでくれるだろう...
でも、みね子は東京へ行くということだけに気をとられて
肝心なことを忘れていたのです。
就職の時期はとっくに過ぎていて
もう募集をしている会社はありません。
お父ちゃんのことで少しずつ大人になっていくみね子ですが
やはりどこか抜けています。
東京へ行くのに就職が決まってない。
さぁ、どうしよう.....っていうのはわかりますが
どうする?って言われても
時子も三男も困ってしまいますよね。
父親の失踪、仕送りが途絶えた一家を支えるために
田舎娘が東京へ出稼ぎ......
ともすれば、暗くなりがちなドラマ展開ですが
みね子の天然ボケに救われます。
担任の田神先生のご尽力のおかげで
なんとか就職先が決まったみね子は
3人そろって旅立ちの日を迎えました。
いつもはおかずの取り合いをするのに
今日はみね子にそっとおかずを差し出そうとしている
健気なちよ子と進。
家族で食べる最後の朝食をこれでもかというほど食べまくり
母親のぬくもり、家族とのふれあいを
最後の最後まで味わっていたい三男。
出発のその日まで東京行きに反対していても
最後には行くからには日本一の女優になれと
送り出してくれた時子の母親。
これから旅立とうとしている子供達を見送る
それぞれの家族の大事な瞬間を
丁寧に描いた回でした。
そして走り去るバスを追いかけるちよ子と進のいじらしさに
ただただ涙、涙..........
「おねぇ〜ちゃ〜ん!!」
「ちよ子、頑張ろうね。頑張ろうねっ!
ちよ子、頑張ろうね!」
.....お父さん、みね子は今日、東京へ行きます。
お父さんはそこにいますか?
みね子達3人は
集団就職専用の特別列車に乗って
東京へ向かいます。
この年は実に1万5000人もの子供達が
親元を離れて東京へと働きに行ったそうです。
「おめえ不器用なのによ。
トランジスタラジオの工場って
こまけぇ仕事なんじゃねぇの?
大丈夫なのが?」
「わがってるよ。そう聞いたとぎからできんのかなって。
考えただけで憂鬱になっから、
考えるのやめてたんだ。」
「やめんなよ。考えんの。」
東京への不安を打ち消すように
列車の中で明るく振る舞うみね子は
通路を挟んだ向かい側に一人ぽつんと下を向いて
座っている少女に気付きます。
「かわいいねぇ....それ」
「ほれ」
「あ........死んだおかあちゃんがくれたんだ。」
みね子が自分よりも年下の子に気遣いのできるのは
長女ならではですね。
楽しいお昼どきに
お弁当すら持たせてもらえず
不安を抱えながらうつむいている子を
放っておく気にはなれなかったのでしょう。
みね子達は自分たちの席にその子を呼んで
お弁当を分け与えました。
「えっ? トランジスタ工場!?」
「はい.........向島電機っていう
会社だそうです........。」
「あれま!一緒だよ、私たちと!」
「えぇぇ〜〜〜!?本当かよぉ?」
みね子達と同じ就職先だと知って
思わず座席から立ち上がってしまった青天目澄子ちゃん。
押しつぶれそうな不安の中で
知り合いが出来たということは
どんなに心強かったことでしょうね。
というわけで
おとうさん、おかあさん、
みね子は東京へ着きました。
さぁ、どんな毎日が
みね子を待っているのでしょうか?
はぁ.....なんとかやっと旅立ち編まで行き着きました。
できるだけドラマと平行して撮影していく予定でしたが
話の見えないままセットを作っていると
ようやくセットやお洋服が出来上がったころには
そのシーンはたいして意味を持っていなかったり
それっきり後に出て来なかったりして
闇雲にたくさん作ってもボツになるだけで
時間の無駄だということがよぐわがりました。
(これまでにみね子の洋服は、少なくとも18着は作りましたが
その内の1/3は撮影には使いませんでした)
みね子、意外に衣裳持ちなんですね。(><)
そのため、どのシーンのどこのエピソードが物語の骨組みになるのか
よく見極めた上で作っていうことに変更したので
多少のタイムラグはご了承ください。
(...って私の場合は多少でなぐて、ありすぎだっぺ?)
<追記>
ドラマを再現するにあたって
一番苦労する点は登場人物の衣裳です。
ドラマの最初の頃、みね子はよく好んで
チェック柄のものを愛用していました。
みね子の洋服に使われている生地と似ているチェック柄で
人形サイズに合う小柄を探すのがひと苦労でした。
単純なギンガムチェックなら、大中小いろいろなサイズがあるのですが
複雑なグラフチェック柄とかオーバーチェック柄とかはなかなか探せません。
ネットで探しまくって、これなら!と思って取り寄せて
実際にお人形に生地を合せてみると
お人形には大柄すぎて全然違ったイメージになってしまい
何枚も無駄にしてしまいました。
困り果てていたところ
デパートの下着売り場で良いものを見つけました。
それは男性用のトランクス。
いろいろな色のチェックの柄があって
しかも小柄!
これを利用しない手はありません。
そうして作ったのが、みね子が列車の中で着ているチェックの
ジャンパースカートです。
他にも、みね子が畑仕事で履いていたピンクのもんぺも
実は男性用トランクスでした。(*≧艸≦)ププッ