お人形

お人形で『ひよっこ』をやってみた (向島電機編その1) ご安全に〜


こうしてみね子達を乗せた集団就職列車は上野に到着しました。

子供達はそこで、それぞれの就職先へと旅立って行きます。

新しい生活に不安を抱えながら、

引き取り手を待つ子供達........

そんな中、三男の就職先の日本橋の米問屋の主人が

三男を引き取りに来ます。

2人に別れの挨拶をする間もなく、

せっかちな米問屋の主人の後を追いかけて行く三男に

あわてて声をかけるみね子と時子。



「三男! 頑張ろうね!


「三男!負けんな。 負けたら嫌いになっかんね!」


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時子の、負けたら嫌いになっかんね!は

三男にとっては最高のエールになりましたね。

大好きな時子に嫌われるくらいだったら

どんな辛い事でも乗り切らなくっちゃね。



三男が立ち去ったあと、ようやくみね子達の就職先の

向島電機の寮の舎監を担当しているという女性が

引き取り手として現れました。

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ところがここで一悶着ありました。

初めて見る大都会の喧騒に不安いっぱいのみね子に

予期せぬ出来事が待ち受けていました。

なんと、みね子の名前だけが登録名簿に載っていないのです。

ショックで座り込むみね子に

時子と澄子が励まします。



「私......働げないのがな?

どうしよう.......。どうなるんだろう、私。

え.....帰んの?このまま?帰れないよ.....。

帰るわげにはいがないよ.....。

うう......いがないよ、帰るわげには......。」


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先週の予告で、向島電機でみね子が働いている姿を見ていたので

何かの手違いがあったけれど

最終的には無事に就職できるとわかっていましたが

奥茨城の家族のために、そしてお父ちゃんのために

このまま帰るわけにはいかないと

不安に押しつぶれそうなみね子の気持ちを想うと

私までいたたまれなくなってしまいました。



ようやく工場と連絡がつき、名簿に記入漏れの手違いがあったことがわかり

みね子は無事に向島電機へと就職できることになりました。

みね子、時子、澄子、そしてもう一人、

とても優秀なのに、家の事情で高校へ進学できず

中学卒業後すぐに向島電気へと入社することになった

青森から来た兼平豊子の4人が

向島電機の乙女寮の新しいメンバーとして仲間入りをはたしました。


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同じ部屋になった寮の先輩ともすぐに打ち解けて

食堂で本格的なカレーライスを食べる乙女寮の新人4人。

うちで作っていたカレーライスとは全然違っていて、

都会的でまさしくプロの味。

ちよ子や進にも食べさせてあげたいなって

なんだか急にうちが恋しくなってきてしまったみね子......。

それと同時に、もう今まで慣れ親しんだ故郷から

自分はこんなに遠く離れてしまったんだと

カレーの味を通して実感したみね子。

きっと食べ終わるころには

しょっぱい味のカレーになってしまったんだろうなって

私までせつなくなってしまいました。



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翌朝から、みね子たちは簡単な説明のあと

早速仕事にとりかかります。


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朝礼のあと、一斉に唱和された『ご安全に』。

この挨拶、生まれて初めて聞きましたが

製造業や建設業界の現場でごく普通に使われているそうです。

ここ向島電機でのみね子の仕事はと言うと

ベルトコンベアーで流れてきたトランジスタラジオの基盤に

順番に細かい部品を取り付けていくのです。

その工程はなんと全部で80工程。

途中でひとつでもうまく取り付けられなければ

ラジオは鳴りません。

工場長の話をまともに受け、

この高度成長期に日本を背負って立とうと意気込んでいるみね子です。



お父さん.....。

どうやら私、日本を背負っているようで。

お父さん.....。

アイルランドに日本が負けたとしたら

それは私のせいかもしれません....。

アイルランドってどこですか?


相変わらず天然ボケのみね子に笑わされます。

工場の生産目標は1日に340台。

一人が一つの作業を行うのに、平均3.5秒が目標だそうです。

そんな話を聞いたら、不器用を自覚しているみね子は

プレッシャーで余計に萎縮してしまいますよね。



お父さん、3.5秒だそうです。

3秒って言われるだけでも

短いなと思うのに。

テン5って.......

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お父さん、アイルランドです.....。

日本の誇りです。

3.5秒です.......。

テン5です......お父さん.......。



突然ブザーがなり、ラインが止まってしまいました。

みね子がミスをしてしまったのです。


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次から次へとミスの連発で

不器用な自分がみんなの足手まといになっていると感じるみね子。

頑張らなくちゃと思えば思うほど

その思いは空回りして、さらにミスを誘い

落ち込むばかりです。

でもそんな時、愛子さんは笑顔で言うのです。

大丈夫!そのうちできるようになるから!



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でも、自分の不甲斐なさに落ち込んで

ささくれているみね子にとって

その励ましの言葉は、素直に心に響いてはくれません。

何の根拠もなく、笑顔で大丈夫って言われると

とどめのように腹がたってしまうようです。


でも、実はこの愛子さんは

かつてはこの向島電機で働いていた工員で

みね子以上に不器用で、上司にいつも怒鳴られたり

蹴られたりしていたそうです。

そう言われてみれば、

電話の応対中にお茶をこぼしてしまい

その処理を優先してしまい、電話中だったことを忘れてしまったり

大事な雇用者名簿に記入漏れがあるのに気がつかなかったり

駅では別の列車に乗って来た豊子のお迎えを忘れてしまったり......と

おっちょこちょいぶりはみね子以上かも....。

もしかしたらドジなみね子の姿に、

かつての自分を重ねていたのかも知れません。

だからこそ誰よりもみね子の気持ちをわかっていたし

「大丈夫、そのうちできるようになるから」という言葉は

みね子に向けられていただけでなく、

自分にも言い聞かせていたのかも知れないと思いました。



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そんな中、ある事件が起きました。

自分だけがミス連発をし、みんなの足を引っ張っていると感じている

みね子の気持ちを楽にしてあげようと、

時子がわざとミスをしてベルトコンベアーを止めたのです。

いつも冷静で的確な仕事をする時子が

みね子のためにわざとミスをしたのだということは

みんなにもわかっていましたが

それを豊子がとがめたのです。

そして、ミスを連発するみね子の性格を指摘し

ダメだしをし始めました。



『豊子。やめなよ。そういうの、腹立つ。

そうやって冷静ぶってさ。

いつでも冷たく言い放つのやめなって言ってんの。

自分は人とは違うって言いたいんでしょ?

そう見られたいんでしょ?


あんた見てっとさ、自分見てるみたいで嫌なんだよ。

イライラしてたんでしょ?

ずっと青森で。

自分はみんなと違うんだ、そう言いたくて仕方がない!

だからいつもトゲのある言い方するしかできない。

私は人とは違うんだって。こんなところで埋もれるのは嫌だって。』



『んなことねぇ!

あんたに、わだしの気持ちなんか........!』


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『わがるよ!私もそうだったからね!

でも私はそういうのやめた。

もう東京に来たんだから。

そんなふうにギスギスすんのやめた

だってそんなごとしなくたってもういいでしょ

東京に来たんだから。

そんなふうにいぢいぢ冷たいようなこと

言わなくてもいいんだよ!

新しい自分になれんだよ。

素直になりなよ!』



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ついに、時子と豊子のケンカが始まります。

貧困の家庭に生まれ

学年1番の成績にもかかわらず、高校へ進学することができなかったことが

豊子の心に深い影を落としていたのです。

そんな自分を惨めに思いたくないから心を閉ざし、

自分は能力のないみんなとは違うんだと強がることで

かろうじて自分を支えていた豊子。

でも、時子の熱い言葉によって

氷のように閉ざされた心が少しずつ開いていきました。

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この夜の騒動は今まではお互いにさぐりあっていた同部屋の乙女達が

初めて自分をさらけ出して本音で語り合い

お互いの理解を深めることができた感動的なシーンでした。

(熟睡していた澄子以外....)

まさに雨降って地固まりましたね。

この事がきっかけで

部屋の乙女たちはさらに強い絆で結ばれて行ったのです。

時子の、真正面から人と向き合い

時には優しく、時には厳しく友達を引っ張って行く姿勢は

後に時子がツィッギーコンテストの時のスピーチで言った

『女の子の未来は私に任せて!みんなついてきて!』に通じます。



時子と豊子の涙の抱擁。

どんなに感動的なシーンが繰り広げられているのか

この目で見たいのに、

時子や豊子と一緒に感動したいのに、

自分のために言い争っている時子と豊子に気まずくて

眠ったたフリをして布団から出るに出られないみね子の心の声や

みね子と時子のボケとツッコミ。

そしてこんな騒ぎの中も微動だにせず、熟睡している澄子.....。

泣いたり、笑ったり、しんみりさせられたり.....と

この回のシーンは

数ある「ひよっこ」のシーンの中でも

大好きなシーンのひとつです。



そして、翌朝、同部屋の先輩、幸子が言いました。


「時間がかかってもいい、遅れてもかまわない。

その遅れは仲間たちが取り戻す。

だから仲間を信じて....」


そしてその日、初めてみね子がミスをせずに

一度もベルトコンベアのラインが最後まで止まることなく

一日を終えることが出来たのです。

みんなへの信頼感に安心感が加わったことで

今までの不安や焦りが払拭され

平常心で作業ができるようになったからだと思います。



初めてもらったお給料袋を手に

売店で売っている可愛いお洋服に胸躍らせるみね子。

でもお給料のほとんどを実家に仕送りするために

買いたいものを我慢しなくてはなりません。

そんなことわかっているけれど

買いたかったけどあきらめた洋服を

何のためらいもなく買っていく同僚を見て

悲しくなってしまいます。

そんなみね子の気持ちを誰よりもわかっている時子たちは

そっとみね子を気遣います。


そんな中、みね子に思いがけず小包が届きました。

そこには、仕送りするみね子へのねぎらいと

お母ちゃんの手作りのブラウスが入っていました。

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忙しい仕事の合間を縫って作ってくれた

お母ちゃんのブラウスは

売店で売っているどんな高価なお洋服よりも素敵なものに

見えたことでしょう。

お給料のほとんどを仕送りするみね子のことを

お母ちゃんはいつも心配しているのですね。

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お母ちゃんの愛情が嬉しくて涙するみね子を

後ろでそっと見ていた仲間達。

まるで自分のことのように仲間を心配し

共に笑い、共に泣きくことのできる

素晴らしい仲間を得て

みね子は自分の置かれた状況下の中で

一生懸命頑張ろうと思うのです。





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話は変りますが、奥茨城にあるというみね子の実家。

奥茨城とは架空の地名で

ロケのあった場所は高萩市というところだそうです。

人が実際に住んでおられるそうなので

詳しい住所は明らかにされてはいませんが

google mapの航空写真を高萩市にセットして

空からついに見つけることが出来ました。

そこで8月の某日に、みね子の実家の近くまで

ドライブに行きました。



山奥ということもあって、車1台しか通れないような狭い道を

対向車がこないことを祈りながら走り続け

見慣れた橋を渡ると.......ありました!

みね子の実家が........。


お母ちゃん、じいちゃん、

みね子だよ!



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実際にこの家に住んでおられる方がいらっしゃるので

遠くからの撮影にしましたが

この赤い屋根の家から、今にもちよ子や進が飛び出してきそうです。

じいちゃんは、前の畑で野良仕事してるかな?

我が家のみね子も、奥茨城の実家に里帰りできて大満足の1日でした。


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この記事を書いている途中で

『ひよっこ』は最終回を終えました。

今は、みね子達の余韻に浸りながら

『お人形でひよっこをやってみた』を展開して行ってます。

様々なシーンの中で、私はこの向島電機/乙女寮のエピソードが

一番好きでした。

次回、もうちょっとこの続きを撮影しながら

最終章のすずふり亭のエピソードまで

駆け足でやっていきたいと思います。

時間的なこともあって、

すずふり亭のエピソードは、今までに比べると

さっと流すだけになってしまうと思いますが

もうしばらく、おつきあいいただけると嬉しいです。




お人形で『ひよっこ』をやってみた (旅立ち編) いよいよ東京へ


「私決めたんだ。だから反対しないで。

もし、お正月に、お父ちゃんが帰ってこなかったら......

帰ってこなかったらね......。

私、東京に働きに行こうと思う。

それが一番いいよ。

お父ちゃんがしてくれたように、私東京で働いて

お金送るよ。

それがいいよ。ううん、そうしたい。

そうするべきだと思うんだ......。」



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お父ちゃんは絶対に帰ってくると信じているけれど

でも、もしも.....もしも帰って来なかったら.........

ひとつひとつの言葉を

かみしめながら、

自分自身に言い聞かせるよう

に話すみね子。

みんなの前でその決意を打ち明けたのだから

もう引き返すことはできないよね。

繰り返される台詞や間の取り方に

みね子の揺れる心情が伝わってきて

とっても切ないシーンでした。



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「東京に行くごとにしたよ、私。

東京で働くごとにした。

ん? どうした?

えっ? 何? 何なの、あんたら!

私が一緒なの、うれしくないの?」


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「いや、それはうれしいけどよ。

今からそんなこど言っても、難しいんじゃねえのか?

いや、だってよ、みね子。

就職の季節はとっくに終わってっと。

もう募集してるとこなんかなかっぺよ。」



「え......?

やだ、私、全然そんなこど考えもしねえで、

みんなに前言しちゃったよ…。

ねぇ、どうしよう…。

どうしよう…。

どうする?」


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みね子はついに

胸を張って幼なじみに決意表明をしました。

東京へ行くのはちょっと不安だけれど

時子や三男がいれば心強い。

きっと二人も一緒に東京へ行くことを喜んでくれるだろう...

でも、みね子は東京へ行くということだけに気をとられて

肝心なことを忘れていたのです。

就職の時期はとっくに過ぎていて

もう募集をしている会社はありません。

お父ちゃんのことで少しずつ大人になっていくみね子ですが

やはりどこか抜けています。


東京へ行くのに就職が決まってない。

さぁ、どうしよう.....っていうのはわかりますが

どうする?って言われても

時子も三男も困ってしまいますよね。


父親の失踪、仕送りが途絶えた一家を支えるために

田舎娘が東京へ出稼ぎ......

ともすれば、暗くなりがちなドラマ展開ですが

みね子の天然ボケに救われます。





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担任の田神先生のご尽力のおかげで

なんとか就職先が決まったみね子は

3人そろって旅立ちの日を迎えました。

いつもはおかずの取り合いをするのに

今日はみね子にそっとおかずを差し出そうとしている

健気なちよ子と進。


家族で食べる最後の朝食をこれでもかというほど食べまくり

母親のぬくもり、家族とのふれあいを

最後の最後まで味わっていたい三男。


出発のその日まで東京行きに反対していても

最後には行くからには日本一の女優になれと

送り出してくれた時子の母親。


これから旅立とうとしている子供達を見送る

それぞれの家族の大事な瞬間を

丁寧に描いた回でした。


そして走り去るバスを追いかけるちよ子と進のいじらしさに

ただただ涙、涙..........



「おねぇ〜ちゃ〜ん!!」


「ちよ子、頑張ろうね。頑張ろうねっ!

ちよ子、頑張ろうね!

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.....お父さん、みね子は今日、東京へ行きます。

お父さんはそこにいますか?





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みね子達3人は

集団就職専用の特別列車に乗って

東京へ向かいます。

この年は実に1万5000人もの子供達が

親元を離れて東京へと働きに行ったそうです。



「おめえ不器用なのによ。

トランジスタラジオの工場って

こまけぇ仕事なんじゃねぇの?

大丈夫なのが?」


「わがってるよ。そう聞いたとぎからできんのかなって。

考えただけで憂鬱になっから

考えるのやめてたんだ。」


「やめんなよ。考えんの。」




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東京への不安を打ち消すように

列車の中で明るく振る舞うみね子は

通路を挟んだ向かい側に一人ぽつんと下を向いて

座っている少女に気付きます。


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「かわいいねぇ....それ」


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「ほれ」

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「あ........死んだおかあちゃんがくれたんだ。」

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みね子が自分よりも年下の子に気遣いのできるのは

長女ならではですね。

楽しいお昼どきに

お弁当すら持たせてもらえず

不安を抱えながらうつむいている子を

放っておく気にはなれなかったのでしょう。

みね子達は自分たちの席にその子を呼んで

お弁当を分け与えました。



「えっ? トランジスタ工場!?」


「はい.........向島電機っていう

  

 会社だそうです........。」



あれま!一緒だ、私たちと!



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えぇぇ〜〜〜!?本当かよぉ?」


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みね子達と同じ就職先だと知って

思わず座席から立ち上がってしまった青天目澄子ちゃん。

押しつぶれそうな不安の中で

知り合いが出来たということは

どんなに心強かったことでしょうね。



というわけで

おとうさん、おかあさん、

みね子は東京へ着きました。

さぁ、どんな毎日が

みね子を待っているのでしょうか?


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はぁ.....なんとかやっと旅立ち編まで行き着きました。

できるだけドラマと平行して撮影していく予定でしたが

話の見えないままセットを作っていると

ようやくセットやお洋服が出来上がったころには

そのシーンはたいして意味を持っていなかったり

それっきり後に出て来なかったりして

闇雲にたくさん作ってもボツになるだけで

時間の無駄だということがよぐわがりました。

(これまでにみね子の洋服は、少なくとも18着は作りましたが

その内の1/3は撮影には使いませんでした)

みね子、意外に衣裳持ちなんですね。(><)

そのため、どのシーンのどこのエピソードが物語の骨組みになるのか

よく見極めた上で作っていうことに変更したので

多少のタイムラグはご了承ください。

(...って私の場合は多少でなぐて、ありすぎだっぺ?)


<追記>

ドラマを再現するにあたって

一番苦労する点は登場人物の衣裳です。

ドラマの最初の頃、みね子はよく好んで

チェック柄のものを愛用していました。

みね子の洋服に使われている生地と似ているチェック柄で

人形サイズに合う小柄を探すのがひと苦労でした。

単純なギンガムチェックなら、大中小いろいろなサイズがあるのですが

複雑なグラフチェック柄とかオーバーチェック柄とかはなかなか探せません。

ネットで探しまくって、これなら!と思って取り寄せて

実際にお人形に生地を合せてみると

お人形には大柄すぎて全然違ったイメージになってしまい

何枚も無駄にしてしまいました。



困り果てていたところ

デパートの下着売り場で良いものを見つけました。

それは男性用のトランクス。

いろいろな色のチェックの柄があって

しかも小柄!

これを利用しない手はありません。

そうして作ったのが、みね子が列車の中で着ているチェックの

ジャンパースカートです。

他にも、みね子が畑仕事で履いていたピンクのもんぺも

実は男性用トランクスでした。(*≧艸≦)ププッ





リカちゃん50周年記念パーティー 〜リカちゃんとわたしの約束〜

  

お父さん......

みね子は今、東京ディズニーランドがある

舞浜というところに来ています。


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ようやく奥茨城から東京へ出てこれたと思ったのですが

東京ディズニーランドは東京にあるのではなくて

千葉県にあるんだそうです。

お父さん、知ってましたか?



いくら千葉県が東京のお隣だからと言って

千葉県にあるのに、東京ディズニーランドだなんて

なんかちょっと変ですよね。

千葉ディズニーランドっていうよりも

東京ディズニーランドって言ったほうがオシャレだからでしょうか。



茨城だって東京に出るには

常磐線であっという間です。

もし、奥茨城にディズニーランドが出来ても

東京ディズニーランドって言うのでしょうか。

確かに奥茨城ディズニーランドっていうよりも

東京ディズニーランドの方がウケはいいですよね。

きっとこういうのが、いわゆる大人の事情っていうものなのでしょうか。



今日はみね子がお世話になっているrikarinnさんのお供で

リカちゃん50周年記念パーティーに行くことになりました。

なんでも、25年前にかわしたリカちゃんというお人形との約束が

今日、実現するそうです。

それでその時、お気に入りのリカちゃんというお人形を連れて行くことになっていて

みね子にお声がかかったのですが......



お父さん、知ってましたか?

みね子はリカちゃんというお人形だったんです。

宗男おじさんが、みね子が大人になったらわかるって言ってたのは

この事だったのですね。

ちょっとショックだったけれど

みね子はもう子供じゃないんだから現実を受け止めようと決めました。



初めて行った舞浜駅。

すぐ隣にはディズニーランドがあって

駅に隣接するイクスペアリという商業施設は

奥茨城ではみたこともない、まるでおとぎの国のようです。


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駅の上をミッキーマウスをモチーフとしたモノレールが行き交います。

ああ、ちよ子や進にも見せてあげたかったなぁ.....


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今日は、ちょっと暑かったけど

お母ちゃんの作ってくれたブラウスとスカートを着てきました。

お父ちゃんが東京で買ってきてくれた黒い靴も履いてきました。

rikarinnさんは、せっかくのパーティーなんだからと

きらびやかなドレスを用意してくれましたが

みね子はお父ちゃんとお母ちゃんの愛情のこもった

このコーディネイトで行きたいと言いました。


舞浜駅を出て、隣接するイクスペアリを通り

ディズニーアンバサダーホテルの中庭を抜けると

会場である舞浜アンフィシアターにたどりつけます。

ディズニーアンバサダーホテルは1930年代のアメリカンアメリカをテーマとした

とってもオシャレなホテルで

なんだか外国に行ったみたいです。


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ディズニーアンバサダーホテルのあちこちに

隠れミッキーがいるそうです。

みね子も見つけました。ほらね!

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ホテルの中庭もこんなに素敵です。


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1967年7月4日に初代リカちゃんが販売されて今年で50年。

この節目の年の7月2日大阪のホテルシーガルてんぽーざん大阪で

そして17日には千葉の舞浜アンフィシアターにて

『リカちゃん50周年記念パーティー 〜リカちゃんと私の約束〜』が開催されました。

このパーティー招待されたのは

25年前の1992年に発売された2500体限定の

『2017プレミアムリカちゃん」を購入し

同封されてた25年後のパーティーの応募券を投函した人と

その同伴者でした。



プレミアムリカちゃんはビスクでできた特別仕様のリカちゃんで

「星に願いを」が流れるオルゴール付きの

木製キャビネットに入った

アンティーク風のボネとドレスを着た高級感あふれるリカちゃんです。


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飾って眺めるお人形遊びではなくて

箱からすぐ出して遊ぶというスタンスの私は

壊れやすいビスク仕様のお人形はちょっとあわないかなと思って

その当時、購入を見送りましたが

お友達のゆめゆめ人形館のhirokoちゃんが、リカちゃんパーティーに誘ってくれたおかげで

その同伴者として参加することになりました。


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(リカちゃん誕生50周年ケーキ)



会場に入るとすでにたくさんの参加者で賑わっていました。

親子で参加したり、

ご夫婦で参加したり、

お孫さんと参加したり....と

手にお気に入りのリカちゃんを持ちながら

みなさん目をキラキラ輝かせ

会場にずらっと飾られている歴代リカちゃんを懐かしそうに

見入っていました。

参加者にとってリカちゃんがどれほど大切な存在だったのか

改めて感じました。


その様子を大勢のメディアスタッフのカメラが追いかけます。

映らないように逃げる私達....(爆)




リカちゃんと一緒に過ごしてきた私も

その時、その時を共に過ごしてきた歴代リカちゃんを見ながら

自分とリカちゃんとの思い出が

走馬灯のようによぎってなんだかじーんと来てしまいました。


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(1967年から2017年までの歴代リカちゃん)



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(大人向けに開発されたリカちゃんビジューシリーズの最新




会場のところどころに撮影スポットのブースが用意され

等身大のパッケージに入って

自分がリカちゃん人形になりきったり

懐かしいパッケージにお気に入りのリカちゃんを入れて撮影したり

皆さん、少女の頃に戻って楽しんでいました。

みね子も初代リカちゃんのパッケージに入れてみました。

なかなか似合ってるでしょ!


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牧美也子さん監修の二代目リカちゃん用パッケージに入っているのは

hirokoちゃんが連れて来た二代目リカちゃん。

トレードマークの白いバラのヘアピンが可愛い!

このまま店頭に陳列されていても違和感ありません。

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ショースタイルで進行されたイベントでは、

リカちゃん電話で初代リカちゃんの声を担当した杉山佳寿子さんが登場。

懐かしい、リカちゃんの声を披露してくれました。

現在のリカちゃん電話は03=3604-2000ですが

私がその昔、少女だった頃

10円玉をにぎりしめて公衆電話でかけた電話番号は03-604-1141でした。

ドキドキしながらダイヤルを回すと

受話器の向こうから、元気な女の子の声で

『わたし、リカよ!」


身体中がカーっと熱くなって、私も夢中で

「私の名前もリカです!」ってしゃべったのを今でも覚えています。


ただ、残念ながらリカちゃん電話はテープだったので

勝手に一人でおしゃべりして

私のお話に返答することはありませんでした。

最初そのことを知らなくて、

リカちゃんが私のお話を聞いてくれないのって

母親に泣きついたことがありましたが、


「今日はリカね、お友達のお誕生日会だったのよ」
だとか

「みんなでピクニックに行ったのよ」
とか

楽しそうなお話が聞きたくて

何度も電話をかけました。



ゲストにはもう一人、リカちゃん好きで知られている

山田邦子さんが、リカちゃんのような真っ赤なロングドレスを着て登場。

なんとこのドレスのまま会場まで車を運転して来られたそうです。

実はこの山田邦子さん、

会場入りした時、偶然目撃したのです。

後ろ姿だったのですが、リカちゃん人形に扮した真っ赤なドレスはとても目をひき

楽しそうにグッズコーナーでたくさんのお買い物をされていました。



このお人形は山田邦子さんをモデルとして作られたクニちゃん人形。

子役タレントで活躍していたクニちゃんの衣裳が

旅先でアクシデントに遭い使用できなくなってしまい

その時たまたま通りかかったリカちゃんのママでデザイナーの織江さんが

クニちゃんの衣裳を作ってあげたことから

クニちゃんとの交流が始まったという設定だそうです。

コラージュした写真は、当日グッズ売り場で楽しそうに

ショッピングされている山田邦子さんです。


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邦子さんのいつでもリカちゃんと一緒に過ごして来たという少女時代のお話は

リカちゃんと過ごして来た私の少女時代とそっくり!

お話も上手で思わず聴き入ってしまいました。

片手を上げると、両手まで一緒に上がってしまった初代リカちゃんが

そのうち、腰がツイストするようになって

目の中のキラキラした星が増えてきて

磁石が埋め込まれた靴を履くと、自立できるようになり

少しずつ、手足のポージングが出来るようになってきて

身長が1センチ高くなっていったリカちゃん。


私の初めてのリカちゃんは

ピアノの発表会のご褒美に

上野松坂屋で初めて買ってもらった初代リカちゃん。

母と祖母と一緒に、どのドレスの子がいいか

たくさん悩んで買ったあの日から

50年という月日が経ちました。

私の成長と共に、リカちゃんも出来ることが増えてきて

自分もリカちゃんと一緒に成長してきたような想いがあります。

『あの日、リカを見つけてくれてありがとう」という

リカちゃんからのメッセージに

涙がでそうになりました。




その他イベントでは

リカちゃんにまつわるクイズ大会や

タカラトミーでリカちゃんを開発されているスタッフの方のお話を伺ったり

着ぐるみリカちゃんのキュートなダンスがあったりと大盛り上がりでした。


最後には会場から選ばれた参加者代表に向け

リカちゃんからの25年間のありがとうが込められた感謝状が贈呈され

リカちゃんパーティは幕を閉じました。



私の子供時代『リカ』という名前はとてもハイカラで

同じ名前の子は一人もいなかったので

名前を聞かれると、「えっ?何?」って言われたり

「へぇ〜珍しい名前だね」といわれるのが子供心に嫌でした。

でもリカちゃんが出て来てくれたお陰で

『リカちゃん』がメジャーになり、

胸を張って自分の名前を言う事ができるようになりました。

女の子の夢を全部叶えることのできるリカちゃんは

私の分身のような存在でもあり

いつでも私の憧れです。

これからもずっと.......


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リカちゃんのパッケージに入った

ピエール・エルメのキュートなマカロンや

花王アジエンスのリカちゃんデザインボトルシャンプーセットに

フランスにいるおばあちゃんに教わった

ミラモンド家に伝わる秘伝ののレシピで作られた

オニオングラタンとポトフ味の明星チャルメラカップ麺。

リカちゃん仕様の阿蘇のメイスイ、

そしてリカちゃんからの感謝状........

おみやげ袋の重さが肩にずっしりときましたが

リカちゃんからのたくさんのおみやげをいただいて

後ろを振り返りつつ会場をあとにしました。



とっても素敵なパーティーを企画してくれたリカちゃんと

タカラトミーのスタッフさん、

そして誘ってくれたhirokoちゃん、ありがとう〜



帰りはアンバサダーホテルのエントランスに通じる通路と中庭で

記念撮影。


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hirokoちゃんが連れてきてくれた

二代目リカちゃんと一緒に

写真を撮ったりして、まったりと過ごしました。

二代目リカちゃんは、リカちゃんパーティー参加者の黄色のドレスコードに合せて

鮮やかなレモンイエローのドレスを着てきました。

なんでもこのドレス、幻のお姉ちゃんのリエちゃんから

借りて来たドレスだそうです。

マグネット付きのシューズを履くと

簡単に自立できるところが凄いです。

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みね子とhirokoちゃんとの2ショット。

みね子は可動ボディに替えているので

hirokoちゃんちのリカちゃんよりも身長が高くなっています。

まるでみね子の妹、ちよ子みたい....

hirokoちゃんちのリカちゃん、

ちよ子役にスカウトしたいなぁ.......

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みね子と二代目リカちゃん。

初めて会ったのに、すぐに仲良しになりました。

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『今日でパーティーは終ってしまうけれど

これからもリカはみんなとずっと一緒にいるよ。

約束ね


リカちゃんが最後に話した言葉。

ずっと心の中で響いています。






お人形で『ひよっこ』をやってみた (茨城編)その2



ひよっこのメインポスターを、リカちゃんでオマージュしてみました。

この画像は、今までずっと田舎暮らしをしていた少女が

卵の殻を破って東京という未知の世界に一歩踏み出す瞬間を

表現しているそうです。

主人公のみね子が着ている黄色いブラウスは

卵の殻の中から顔をのぞかせているひよこのイメージなんですね。

白く無造作に破かれた画用紙を卵の殻にみたて

中からみね子ひよこが顔を出す.......


とっても素敵な演出ですね。



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奥茨城で育った高校3年のみね子は

妹や弟の面倒をみながら

出稼ぎで東京へ行っている父親の代わりに

畑仕事をして母親や祖父を手伝っています。

生まれ育った奥茨城が大好きで

いつまでもこの土地で暮らしていきたいと願っています。



「わがった。わがったがら。
    
お母ちゃんに言いたくないんでしょう?

お姉ちゃん直してやっから。

な? ちょっと待ってな。」



東京に出稼ぎに行っているおとうさんに買ってもらった

運動靴を破いてしまった進を慰めようと

修理をかってでたみね子。


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「ここをな、こうして......。あれ?

ちょっと引っ張ってみるか。

ん.....? ダメだ..... あっ!」


ところが、不器用なみね子は

力まかせに糸を引っ張って、さらに破いてしまうのです。


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おねえちゃんにまかせとけ!って、意気込んで修理にとりかかっていたのに

余計に壊してしまった時の、みね子のすまなそうな顔

あ〜あ、おねえちゃん、やっちまったな..っていう

妹、ちよ子の笑いをこらえている顔

弟、進の絶望的な顔のそれぞれの表情がとってもおかしくて

このシーン、何度見ても笑えます。


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秋......みね子が心待ちにしている稲刈りの季節がやって来ました。



お父さん、お元気でお過ごしでしょうか?

私は高校生活最後の夏を迎えています。

たいして勉強もできねぇし、本当なら

そんな余裕なんてないのに

高校に行かせていただいて、みね子は

本当に、本当に、心から

感謝しています。


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お父さん、東京の空は

こっちほど広くねぇと聞きました。

本当ですか?

お仕事、大変ではないうですか?

どうかお体だけは、気をつけてください。

稲刈り、楽しみに待っています。


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お父さん、東京はどんなところですか?

私は少し、東京が嫌いです......

私の好きな人は、みんな東京へ行ってしまう......。

何でみんな、ずっと奥茨城にいては

いけないのでしょうか?



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高校生活も残り少なくなり、

今まで仲良くしていた幼なじみと離ればなれになってしまう淋しさを

みね子は日に日に感じていたんですね。


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そんな中、東京の日本橋の米問屋に就職の決まった

りんご農家の三男坊の三男が

奥茨城村で独自に聖火リレーをやろうと提案します。

この村にいたんだってっていうことを

何かの形として残したいためです。

言い出しっぺの三男に同調したみね子と時子は

最初バカにしていた周りの大人達を説得して

奥茨城での聖火リレー大会の開催に
なんとかこぎつけることができました。


ところがそのリレー大会の準備中に

東京へ出稼ぎに出ていたお父さんの行方が

突然わからなくなり

みね子に嘘をついて

東京へお父さんを探しに行っ
たおかあさん

何の手がかりもつかめないまま、奥茨城へ戻ってきました。


不安をかかえながえらの聖火リレー。

それでもみね子は走ります。


お父さん......

みね子は走っています。

お父さんのこと......お父ちゃんのこと、

考えながら走ってます。

気持ちは届きますか?

お父ちゃん.....

みね子は、ここにいます。



今回の「お人形でやってみたシリーズ」では

ほとんどの写真で背景との合成はしていません。

この微妙なバランスでポーズをつけて走っている写真も、

目立たないように工夫して

お人形を長い棒で支えて撮りました。


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三男、時子、みね子....と

三人がそれぞれの想いを込めて繋いだトーチが奥茨城を駆け抜け

いよいよ点火台へと聖火が灯されます。



こちらの聖火台、一番苦労したところは

お花紙でつくった花飾りの部分です。

運動会の飾りなどで昔よく作った紅白の花飾り。

大きな紙で作る分ならとても簡単なのですが

ミニチュアサイズで作ると

花が小さいので紙の厚みが出てしまい

花びらがなかなか上手く開いてくれません。

開いてる途中で何度も失敗しながらようやく数をこなせましたが

実際はこの倍の数くらい失敗しています。






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東京にいるお父ちゃん、見てますか?

みね子は元気です。

お仕事頑張ってください。

お正月には帰ってきてください。待ってます。

お父ちゃんに、自分の元気な姿を見てもらおうと

頑張って走ってます。



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この点火のシーンの構図がとっても素敵だったので

ドラマと全く同じようなアングルで撮ってみました。

でもこのシーン、お人形でやってみると

簡単そうでとても難しいのです。

少しでも角度が違ってしまうと、聖火台とのバランスが崩れて

不自然な構図になってしまったり

みね子の顔が下から見えてしまったりします。

このシーンでは、聖火台への点火を強調したいので

登場人物の顔が見えないところがいいのです。

主人が聖火台、私が片手でお人形を持ちながらシャッターを切って

2時間くらいかけてようやく気に入った写真が撮れました。


ただぼ〜っとドラマを見ていると

つい見逃してしまうような何の変哲もないシーンでも

こうやって真似させていただくと

撮影スタッフのご苦労や工夫やこだわりが

とってもよくわかって勉強になります。

やっぱりプロって凄いです。

そして、ドラマを見ていて感心したことは

トーチが時子からみね子に手渡されてしばらくたつと

沿道から聞こえてきた観衆の声がフェードアウトされ

いっさい聞こえなくなりました。

その代わりに、みね子が父親と過ごした稲刈りの楽しかった思い出のシーンや

父親が失踪してからのお母さんの決意のシーンが再現されて

父親への溢れんばかりの想いを胸に

ひたむきに走るみね子の心情が見事に表現されていました。





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みね子のお父さん

お元気ですか?

みね子はお父さんの代わりに故郷を離れ、

あんなに嫌がっていた東京へ

働きに出ることになりました。

妹のちよ子は姉の代わりに

弟の面倒を見ながら

おかあちゃんやおじいちゃんの手伝いをしています。

みね子のお父さん

どうか早く帰って来て

みんなを安心させてください。


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余談ですが、この聖火リレーは

実際にあった話だそうで

地元の小学生、中学生、青年の中から15名の男子がランナーに選ばれ

8つの集落からなりたっていた当時の里美村北部の里川入り口から

南部の日立市界までの県道を16ポイントに分けて聖火リレーが行われたそうです。

こうして「ひよっこ」に時々登場する歴史的背景を

上手に組み合わせたドラマの脚本作りにも

脚本家のセンスが光っていて

「ひよっこ」に親しみを感じるひとつの要因になっているのかも知れません。

そして頼りにしていた父親の失踪という重い現実を背負った女の子の

とかく暗くなりがちな話を

三男の母親のきよや時子の母親の君子などの脇役陣の天然ぶりを笑いに変えることによって

つとめて明るくみせることで

見ているこちら側も救われています。


次回の【お人形でひよっこをやってみた】では

旅立ち編を予定しています。

(いつ仕上がるか、よぐわがんないけんど......)






お人形で『ひよっこ』をやってみた (茨城編)その1

先月から取りかかっている

【お人形で『ひよっこ』をやってみた
ですが

前回の記事でできるだけドラマの進行と平行して作っていくつもりと書いておきながら

ドラマの展開があまりに早くて

セットやお洋服作りが間に合いません。

もたもたしているうちに、ドラマは茨城編から東京編に突入してしまいました。


茨城編では、セット作りも大変ですが

なにより野外撮影の大変さが身にしみました。

今の時期、日の光の強さは半端なくじりじりと容赦なく照りつけます。

ドールスタンドは極力使わないようにしていますが

屋外でお人形を立たせるのは至難の技......

あれこれ考えてせっかくポーズを決めて

シャッターを押すタイミングで風が吹くと

今までの努力は水の泡......また最初からやり直しです。

特に田んぼは風通しが良いために、

少しの風でも倒れてしまいます。

昨日は朝の5時半から夕方の4時半まで

野外撮影に追われていました。



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「遅い.........

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「時子ぉ〜〜〜〜〜」

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「毎日会ってんのにそんなに手ぇ振られてもねぇ.....


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「おはよ〜〜」

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「おはようじゃないよ! おそようだよっほんとに!
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「おはようじゃなくておそようだよっ!

この言葉、よく子供のころ使っていました。懐かしい〜〜!

あと、そんなバナナ...とか

あったり前田のクラッカーとか......

おっと....年がバレちゃいますね。



特別可愛いわけでもなく、頭が良いわけでもなく

お行儀が良いわけでもなく

モテルわけでもなく......

みね子はどこにでもいるような高校三年生。

だから余計に親近感が湧きます。

一方、親友の時子ちゃんは

みね子と違って将来の夢は女優さん。

みね子と違って高校を卒業したら、

ド田舎の茨城を出て、東京で生活したいという願望を持っています。

なんて対照的な2人。

でも対照的だからこそ、お互いの欠点をカバーしあえるんですよね。


この時子ちゃん、タカラドールの中で

誰をキャスティングしたらいいのか悩みました。

美人でスタイルが良くて気が強い時子ちゃん......

悩みに悩んだ結果、太い眉に目力のある

「大徳寺貴更」をスカウトしました。


キサラを制服に着替えさせたら

だんだん時子ちゃんに見えて来るから不思議です。




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「はやく来お!早く!
毎朝毎朝、何やってんだ。飯おかわりすんの我慢しろ!


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農家の三男坊の三男くん。

いい子ですね。

毎朝遅刻ギリギリで走ってくるみね子達のために

こうしてバスを無理矢理止めて待ってもらってます。

農家の三男坊として虐げられて育ったわりには

いじけることなく心優しい青年に育ちました。

三男を見ていると、子育てって

褒めて育てるよりもけなして育てた方が良い子に育つのかなって

思ってしまいます。(><)



3枚目の三男君のキャラに

このリカちゃんのボーイフレンドのたくみ君起用しましたが

ちょっと男前すぎましたね

キャッスルのリトルファクトリーでオーダーメイドをお願いできたら良かったのですが

最近仕上がるのにオーダーしてから4ヶ月以上もかかるそうなので

持っている子で間に合わせました。


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このバス停のセットは、主人が端材とダンボールで作ってくれた骨組みに

私が彩色したものです。

出来るだけドラマに出て来るバス停を忠実に再現するために

ダンボールで出来たトタン屋根は錆加工し

所々に苔を生やしました。

同じく、厚紙で出来ている一斗缶のゴミ箱も

ブリキが錆び付いたようにペイントしてあります。

ちりとりや雑巾がかかっていたり

火の用心のステッカーが貼ってあったり.......と

ドラマの中で、ちらっとだけ見えたバス停の内部も

できるだけ忠実に再現しています。


最初はもっと簡単に作ろうかと思っていましたが

一度こだわるといろいろな所がこだわりたくなって

どこで終りにしていいのかわからなくなってしまうほど

バス停作りにのめり込んでしまいました。

これがなかなか東京編モードに行けなかった理由です。




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ドラマで使われているブリキの看板を探しても

同じものはありませんでした。

たぶん公共性を重んじるNHKスタッフのオリジナル作品なのでしょうね。


後ろに見えるボンネットバスは

グリコのおまけに入っていた

いすゞBXD30型のボンネットバスです。

遠景を利用したので、ミニサイズでも違和感なく使えました。


このバス停の野外撮影は気温28度の炎天下で日差しが強く

とにかくキツかったのですが

頑張った甲斐があってイメージ通りの写真が撮れました。


次回の更新では奥茨城でのみね子の生活ぶりをやってみたいと思います。

でもこんなにトロトロしてたら

なかなかドラマに追いついていけねぇがら

あんまし深入りしねぇで

さっさと東京編に行がなぐては....




*Profile*

rikarinn

物心ついた時からお人形と暮らしていた管理人のrikarinnが
大好きなお人形やアンティーク雑貨の事などを綴っています。
2001年に立ち上げた本館サイト「Myprecious dolls」は
現在リニューアル準備中なので
当面の間、更新はこちらのブログにて行っています。

※当ブログ内の写真や文章の無断転載・転用
及び二次使用はご遠慮願います。

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